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AST・ALTとは 主として肝臓病の指標

AST・ALTとは 主として肝臓病の指標

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)・ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は肝臓や心臓などの細胞のなかに含まれている酵素です。肝臓では、小腸から吸収された栄養素を分解してエネルギーに変えたり、身体に必要な物質を合成したり、身体に必要のない物質を分解したり、無毒にする働きをする重要な臓器です。このような働きは肝臓の組織内にあるこれらのASTやALTなどの酵素の助けによって効率よく行われています。

肝臓や心臓の細胞に障害が起こると、細胞内のASTやALTなどの酵素が血液の中に放出されます。つまり心臓や肝臓の病気などでは、血液中のこれらの酵素の値が上昇します。

健康な人のASTの基準値は10から40単位で、ALTの基準値は5から30単位となっています。これらの値は検査方法や男女、年齢によって多少違いがありますが、現在は殆ど差異は認められなくなっています。

会社の検診や地域の健診では肝機能検査としてAST、ALT、γ-GTP(ガンマジーティーピー)の3つの酵素は必須の検査となっています。健診の結果で、健康な人でもこれらの酵素の高い人がいますが、一般に少し太っている場合や毎日お酒を飲んでいると上昇することがあります。その場合には医師の指示に従って、減量したり、適度の運動やダイエットをしたり、休肝日を設けたりするようにしましょう。

肝臓が悪くなると、一般にこれらASTやALTなどの酵素が高くなりますが、病気の種類や経過によって違いがあります。

非常に高くなる場合、急性肝炎や中毒性肝炎のことがあります。初期に500単位以上に著明に増加します。そしてASTよりもALTの方が高くなります。慢性肝炎や肝硬変では半数の患者さんで軽度ないしは中等度に上昇します。すなわち200~300台位となります。またASTの方がALTより高い傾向があります。胆管などがつまった場合の閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)や肝臓がんなどの場合はASTよりもALTの方がやや高めの傾向があります。肝臓以外では心筋梗塞でASTが100単位以上に上昇し、ALTは上がらないため区別できます。

 

(最終更新:2018.10.24/鈴木悦朗)