保険医の生活と権利を守り、国民医療の
向上をめざす

健康ファイルボックス

病気や健康に関する知識をお届けします

TOP > 健康ファイルボックス > 内科 > スポーツと心臓病

スポーツと心臓病

ジョギングやスポーツは健康に良く長寿の秘訣であるとの短絡的な考え方が一般的になりました。

しかし、ジョギングや運動が知らぬうちに過度におこなわれるようになり、その結果、ジョギング中狭心発作や心筋梗塞で倒れるケースが増え、改めてスポーツと心臓の関係が見直しされるようになりました。

健康に自信をもっている方でも、スポーツを行う前には、念のためかかりつけのドクターに次の健康状態をチェックしてもらう必要があります。

まず胸部レントゲン、肺機能、心電図および負荷心電図、貧血、血糖、尿検査を受け、1分間の脈が60?80、呼吸数が15?20以内にあるか、血圧は最高140以下最低80以下であるかどうかも大切です。また、女性であれば生理中のスポーツはさけた方が良いでしょう。当日の体調、疲労度、低血糖、栄養状態、脱水等のチェックをしてもらって下さい。また、今までに行ってきた運動能力の程度が自分に適していたかどうかのチェックも大切です。以上の基本を守っていれば、高血圧や心臓病で治療中の人でも医師のコントロールのもとで、水泳やジョギング、軽度なスポーツであれば十分楽しむことができます。

学童の場合、スポーツ中の事故で、年間120~130人の死亡が報告されています。そのうち原因不明の急性心停止は60%で、器質的な心臓病、及び不整脈は20%、残り20%は他の原因です。原因不明の心停止の中には、高度の肥満児が含まれており、概して血圧が高く、脈拍も多く、負荷心電図においても異常所見が現れています。