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肝がん発生の予防対策

肝がん発生の予防対策

 肝臓に生ずるがんの大部分はウイルス性の慢性肝炎や肝硬変から発生します。その他ではアルコール性肝硬変や原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎などがあります。

 ウイルス性肝炎にはA型、B型、C型があります。A型肝炎は殆どが急性肝炎だけで終わって慢性肝炎になることはありません。一部は極めて急速な経過をとって劇症肝炎となり、死亡することがありますが、一般的には予後は良好です。これに対してB型肝炎では、成人での初感染の場合に急性肝炎で始まっても、一部は慢性肝炎となることがあります。またもともとB型肝炎のウイルスを体内に持っている人は、HBs(えっちびーえす)抗原キャリアーといって、その1割の人は慢性活動性肝炎となることが分かっています。このB型慢性肝炎の一部の人は肝硬変となり、更に肝がんが発生することがあります。しかしB型慢性肝炎や肝硬変からの肝がんの発生はかならずしも一定ではなく、予測は困難です。そのため、活動性の肝炎もしくは肝硬変では肝臓に直接細い針を刺して、肝臓の組織を採取して、顕微鏡検査をすることが最も確実で、正確に肝臓の状態を判定することができます。血液検査や超音波検査、CT検査も定期的に受けることが早期発見に繋がります。そして、注射や有効な薬や漢方薬をきちんと服用することが発がんを遅らせ、或いは発がんを抑制します。また一方では、大量の飲酒は発がんを促進しますので、控えめにしましょう。

 一方、C型肝炎ウイルスによる慢性活動性肝炎や肝硬変は血液の幾つかの指標で、その状態あるいは慢性肝炎から肝硬変、肝がんという段階を推測でき、各段階での肝がんの発生率がほぼ一定であることが明らかとなっています。そしてこれらの指標を常にチェックし、注射や薬の服用によってそれらの指標が改善して、段階が一段下がれば、確実に発がんの率が下がることが分かって来ています。その他、超音波検査やCT検査などを定期的に行って、肝がんをできるだけ早期に小さい内に発見することが最も大切です。大学病院や一部の専門病院では、このように早期発見して、がんが極めて小さい内に直接がんを叩いてしまう治療を積極的に行って、よい成績を挙げています。