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生活習慣病と運動療法

最近、肥満や糖尿病をはじめ高血圧、胃潰瘍、心筋硬塞、狭心症、腰痛などを運動不足病と考えるようになり、生活習慣病の予防に運動療法が積極的に取り入れられるようになっています。しかし運動をする人が増加するにつれて事故も起きています。軽いものでは筋肉痛や関節痛であり、ひどい場合は心臓発作で死亡する場合すらあります。

そこで生活習慣病を予防し、しかも安全な運動を行うにはどうすれば良いか述べてみましょう。まず第一に運動の前に身体検査を受ける事です。そして運動してはいけない病気は無いか、どの程度の強さの運動に耐えられるか等をはっきりさせる事です。

第二に運動の種類ですが、たまに行う山登りやゴルフ、血圧を急上昇させるようなボディビルや腕立て伏せなどはすすめられません。生活習慣病予防のための運動はラジオ体操、歩く、走る、自転車、水泳などです。但し、走る場合は専門家に相談して運動の強さを決めてもらわなくてはいけませんので、一番安全なのは早足で歩くことです。

第三に運動は食後30分~60分以内に、一回の運動量は15分以上続けて行うこと、そして一日合計30分以上で1万歩以上になることが大切です。家事労働で歩くのは15分以上続くことが少ないので運動には入れません。そして一週間に少なくとも4日以上行うことが大切です。たまのゴルフを運動と考えないのはそのためです。

第四に底の厚い靴を選ぶことです。サンダルやハイヒールなどは適切ではありません。そして胸を張ってかかとから先について歩くのがコツです。そうすれば自然に早足になります。