
健康診断などで血液の検査を受けると、検査結果表の中に中性脂肪・TG(ティージー)と書かれている項目があります。中性脂肪とは英語でトリグリセライドと言われるものの日本語訳です。あまり適切な言葉ではないのですが、既に中性脂肪という呼び名が定着していて立派な学術用語となっています。この中性脂肪はグリセロールと脂肪酸が結合したもので、いわゆる脂肪の一種です。血液中には4種類の脂肪があります。すなわちコレステロール、中性脂肪、りん脂質、遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)です。これらの数値を解析して動脈硬化の程度の判断に役立たせようとするものです。中性脂肪はコレステロールとともに動脈硬化の元凶と目されているからです。
中性脂肪は食事性のものつまり脂肪摂取によって腸管から吸収されたものと、体内で他の物質から合成されたものの2通りがあります。また血液中の値も単独で増えている場合とコレステロールと一緒に増えている場合と2通りがあります。
中性脂肪が著しく増えている場合では、高中性脂肪血症または高トリグリセライド血症と言いますが、血清が白く濁っているのは脂肪が小さい塊となって浮遊している状態のためです。
肥満や糖尿病があるとこのような状態となり易いのですが、この場合HDL(エッチディーエル)コレステロールいわゆる善玉コレステロールが少なくて、LDL(エルディーエル)コレステロールいわゆる悪玉コレステロールが一緒に増えていることが多いのです。対策は食事制限つまり摂取する総カロリーや脂肪を減らして、元の糖尿病の治療や肥満の改善を行います。また同時に運動をして、脂肪を燃焼することです。家族性で中性脂肪のみ単独で増えている場合は脂肪制限でよくなりますが、高中性脂肪血症をそのままにしていると急性膵炎を起こす危険性があります。
内因性といってコレステロールよりも中性脂肪が多く、悪玉コレステロールが多いタイプがあります。アルコールの飲み過ぎ、肥満、糖尿病に伴うことが多く、家系を証明できるものです。脂肪肝や胆石を合併することもあります。コレステロールと中性脂肪が同程度に増えている場合で、複合型と呼ばれるものと、遺伝的または特殊なタイプのものがあります。これらの場合は、前者では家系内に高脂血症のものが多く、同時に肥満や糖尿病のあることがあります。食事療法と薬物療法が必要です。後者でも食事制限すなわち脂肪制限なども含んだカロリー制限が必要です。