保険医の生活と権利を守り、国民医療の
向上をめざす

健康ファイルボックス

病気や健康に関する知識をお届けします

TOP > 健康ファイルボックス > 小児科 > 子どもの事故防止

子どもの事故防止

 一般に事故というものは不慮の事故といわれるように、思い掛けないこととして起こります。もう少し説明しますと、事故はいくつかの条件が重なって起こるといわれています。つまり、事故が起こる周辺全体に何らかの潜在的な問題があるときで、それに心理的状態が加わって起こります。特に子どもの場合は身体発育や運動機能の発達と心理状態の発達がうまくかみ合わない場合もあり、いろいろな事故を起こすことが多いわけです。

 また、一つの行動に対して大人ならば全体を見ながら状況を判断できますが、子どもの場合行動が一点に集中してしまい、周辺の状況を判断できなくなります。そこで事故が起きてしまいます。例えば、夢中になって遊んでいて急に飛び出して子ども同士で衝突したり、道路に飛び出して車と衝突したりします。

 このようなことからも分かるように、子どもの事故を防ぐにはときどき子どもの目線の高さや心理状態で周辺を点検しておきましょう。危険物やいろいろなものに気付くと思います。例えば、洗剤、殺虫剤、漂白剤、医薬品、化粧品、タバコ、刃物、など、子どもが手にしたり口に入れたりすると危険なものです。さらにコンセントにヘアピンを刺し入れて感電することさえあります。

 子どもの事故を年齢別でみると、乳幼児で誤飲事故が多く、幼児期以後では転倒や転落の事故が多く見られます。事故を起こしてからではいくら反省しても問に合いません。当たり前のことですが事故は起こさないようすることです。「チョット目を離した隙に」間違っても子供が口に入れるということのないようにしましょう。かなりの事故は未然に防げるものです。