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積極的にうけよう インフルエンザワクチン

 よく知られているように、これから冬になるとインフルエンザが流行します。昔からインフルエンザは風邪の王様と言われるくらいに強力な伝染病です。インフルエンザは強い伝染力がある病気です。普段健康だと思っていても、又いくら注意していても罹ってしまいます。

 インフルエンザに罹ると高い熱が出るのは無論のこと、咳がでたり、鼻汁(はな)がでたりします。また、頭痛や咽頭(のど)がひりひり痛んだり、全身の筋肉や関節の痛みも強く、倦怠感も強くなってとても辛くなります。

 だだし、インフルエンザに罹っても特に余病をおこさなければ1週間程度で治ります。でもこの間はとても辛い状態が続きますので何とかしてインフルエンザに感染しないようにしましょう。なぜなら、罹っても普通に治ればよいのですが、時には気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。更に、希なことではありますが、脳症や脳炎を引き起こすこともあるからです。

 ではインフルエンザにかからないようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。インフルエンザに限らず、一般に病気に罹らないようにするためには栄養に気を付け、充分な睡眠をとり、適度な運動をしてからだを鍛えておくことが重要です。喫煙をしているひとは禁煙した方がよいでしょう。また、無理をしない程度に乾布摩擦などをして或る程度の気温の変化にも適応出来るからだづくりをしておくのもよいでしょう。でも、このように常日頃から注意していていればインフルエンザに罹らないかと言うとそういう訳でもありません。

 インフルエンザに罹らないためにはこのような心掛けをすると同時に、もう一つの準備をすることがあります。それはインフルエンザワクチンを接種することです。

 では、インフルエンザワクチンはいつころに接種すればよいのでしょうか。インフルエンザが一番流行する時期はその年によって多少異なりますが、例年の傾向はだいたい同じで12月から2月ころといってよいでしょう。従って、11月になったら接種するとよいでしょう。

 現在のインフルエンザワクチンは安全性の高いものですが、多少の副反応が出る場合があります。例えば、注射したところが赤くなったり腫れたりし、熱をもったりする場合があります。また、全身の症状として軽度の発熱、頭痛、倦怠感などがある場合もあります。これらの症状があっても、多くの場合は2、3日で消失します。

ワクチンを受ける時には体調の良いときに受けましょう。受ける前には必ず体温を計って平熱であることを確認してから受けるようにしましょう。