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赤ちゃんが便秘したら

赤ちゃんを育てているお母さんの心配ごとにはいろいろなものがあります。その中で便秘は非常に多いものです。その殆とが心配のないものですが、育児書で便秘のところを読むと怖そうな病気がたくさん書いてあります。でも、そんなに恐い病気は極めて稀なことです。一般に、母乳栄養の赤ちゃんは便が軟らかく、人工栄養の赤ちゃんは硬いといわれています。しかし、粉ミルクの成分も変わったためか、それらの差はあまりなくなってきたようです。ですから、必ずしも人工栄養の赤ちゃんが便秘し易いというわけではありません。

赤ちゃんは毎日便をするというわけではありません。2~3日おきに便を出したりすることもよくあることです。それでも母乳やミルクをよく飲み、軟らかな良い便が出て気嫌が良ければ心配ありません。しかし数日間便が出なくて、ときどき顔を赤くしていきむようでしたら、日光浴やお風呂のときにお腹をマッサージしてみて下さい。果汁を飲ませるのもよいでしょう。また、オリーブ油をつけた指を肛門に入れる指洗腸は簡単ですし、便がよく出ます。それでもだめなら、浣腸をして下さい。市販されている浣腸器はとても簡単で便利です。お母さんが浣腸するとき、肛門に浣腸器を差し込むのは何か怖い感じがするかもしれませんが、全く怖がることはありません。肛門の奥には大便しかありませんから、少しぐらい奥の方へ入れてもお腹の中を傷つけることはありまん。あまり神経質になる必要はありません。次に浣腸のやり方について説明しましょう。赤ちゃんの場合でしたら、両足首を持ち上げて肛門を出し、静かに浣腸液を入れます。入れ終わったらちり紙で肛門を押さえて2~3分待ちます。そのうち便は出てくるでしょう。あまり何日も便が出ないで、気嫌が悪いようでしたらば、小児科医の診察を受けて下さい。体重などを測って心配のないものなのかどうか診てくれるでしょう。