
乱視は主に、黒目の表面にある角膜がきれいな球面をしていないために、見たいものにピントがうまく合わせられない状態を言います。ピントを合わせて、はっきり見えるようにするには、メガネやコンタクト・レンズを使うことになります。
乱視の程度が軽い場合には、ハード・コンタクト・レンズを使用することだけで、見えるようになりますが、ハード・レンズを使用できない場合や、乱視の程度が強いときには乱視用のレンズを使用します。
乱視を矯正できるレンズのことをトーリック・レンズと言います。乱視の程度が極端に強い場合には、ハード・トーリック・レンズを使わなければなりませんが、それ以外の場合はソフト・トーリック・レンズを使用します。現在では、近視用のレンズ同様、年単位で使用する従来型のほか、1か月から3か月で交換する定期交換型、2週間で交換する頻回交換型、1回限りで交換する毎日交換型と種類も多くなり、乱視の程度や使い方による選択肢が増えました。
ソフト・トーリック・レンズは乱視の度数が入っているために、目の表面で回転しないような工夫がなされています。現在販売されているレンズでは、下方に厚みを持たせる方法か、中央の部分に帯状に厚みを持たせて上下の薄い部分をまぶたで押さえる方法が採用されています。しかし、涙の量や瞼の形によっては、どうしても回転を抑えられず、うまくいかないこともあります。レンズの性能は向上しているものの、現在のところ、全ての人を満足させるほどには至っていません。さらに、近視用のレンズよりも多くの規格があるので、1回のテスト装用でレンズが決まらないことも少なくありません。
そこで、適切なレンズを選ぶためには、コンタクト・レンズを取り扱っている眼科専門医を受診するようお勧めします。また、短時間ではレンズが決まらないことを考えて、時間に余裕をもって受診された方がよいでしょう。