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歯ブラシ以外の歯みがき用具

 歯の清掃用具といえば、代表はやはり歯ブラシです。小さめのブラシ部分としっかりした柄を持った歯ブラシで、適切な方法を用い、十分な時間をかけて歯をみがけば、歯ブラシだけで十分なプラークコントロール、すなわち、歯垢の除去ができるのです。しかし、より効果的に細かい部分や歯ブラシのとどかない場所の清掃を行うために色々な用具が考案され利用されています。

 これら補助用具の中で普及しているのがデンタルフロスです。これは細いナイロン糸を平らにより集めて1.5ミリ程の巾の糸にしたものです。両手の指にまきつけてピンと張り、歯と歯の接点を通して、隣りあった面をこすって清掃するものです。歯ブラシでは届かない場所の清掃が可能となります。これよりやや巾の広いデンタルテープというものや、プラスチックの柄に弓のようにデンタルフロスを張って、「糸楊枝」という名前で市販されているものもあります。

 また、歯周病や年齢を経ることにより、歯の間にすき間が生じている方のために「歯間ブラシ」が用いられます。細くてまっすぐな棒状のブラシで使用方法にコツがいり、手間がかかりますが、歯周病の予防や治療の強力な味方になっています。隙間の大きさに合わせて太さを選ぶ事ができ、真っ直ぐな柄の物や、角度のついた柄の物など種類が増えています。いずれも使用するときにコツと注意が必要です。歯科医師や歯科衛生士等の指導を受けてから始めるようにして下さい。

 その他にはインタースペースブラシと呼ばれる大きめの一束の毛束をもつブラシも、同様の目的で使用されます。効果的なアイデアとしては、細く切り裂いたガーゼが有効です。端と端をつまんでこするように用います。自分で作って使用しますが、市販もされています。日本の楊枝に似たウッドチップという柔らかい木質のものや、ラバーチップという軟らかい尖ったゴム、ジェット水流を利用した補助用具もありますが、本来の歯垢除去や清掃というよりも歯肉のマッサージの範囲にとどまるものと考えられます。

 

(最終更新日:2010/3/26)