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サプリメント

 現代人は時間に追われ、多忙も重なり、過剰なストレスにさらされていると言われています。そのためか、医療機関を受診しても明らかな病気が見つからないのに「なんとなく体調が悪い」など、病気とはいえないまでも体のどこかの部分に不具合を感じている人が多いようです。

 そんな中「あれは体にいいらしい」とか「元気が出そう」、「美容に良さそう」などの情報が専門、一般の別なく雑誌やテレビを中心とするいろいろなメディアから発信されています。情報の中には、誇張されたものや、不確定なものも多くありますので、利用する時はその情報の内容や出所をよく調べ、慎重に選ぶ必要があります。

 このような健康情報の代表的なものが、ビタミンA,B,C,Eなどのビタミン類と鉄分、カルシウムなどのミネラル類です。それ以外には、天然植物系の成分としてクロレラ、高麗ニンジン、イチョウ葉エキスなど、またキチン、コラーゲン、プロポリス、ガルシニア、食物繊維など枚挙に暇がありません。こういった成分を単体または複合して錠剤やカプセルなどにしたものが栄養補助食品、すなわちサプリメントと呼ばれています。これまで薬品として扱われていたものもありますが現在は食品としてコンビニエンスストアーをはじめ、通信販売でも手軽に、また比較的安価に手に入れることが出来るようになりました。アメリカから始まったこの流れは日本でも急激に広がり、いまや老若男女の身近な健康管理法として注目されています。

 利用の目的をみると、若い人では「ダイエット」や「美容効果」、働き盛りの年齢層では「疲労回復」を挙げる人が多く、利用者の半数近くの人たちは効果があると感じているといいます。滋養強壮、疲労回復のために、飲まれているドリンク剤の普及に似た扱いと思われます。

 本来はバランスのとれた食生活をしていれば不足することの無い成分がほとんどですが、いろいろな理由で不足を感じた場合には、目的に適ったサプリメントを補給することは無意味ではありません。しかし、過大な効果を期待せず、頼りすぎず、過剰摂取や他の薬との組み合せに注意をして、有効に活用してください。