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血圧とは

最近は老人や壮年だけでなく、若い人や子供でも血圧の高い人が増えてきています。また、反対に若い女性などでは血圧の低い人も増えています。

一体血圧とは、どんなことでしょうか。心臓から送り出される血液を体の隅々まで行き渡らせるために、心臓は強く収縮して血液に圧力を与えます。その動脈の血液の圧力が血圧というわけです。従って血圧は心臓の収縮力と拍動によって維持されています。そして血圧の調節は、自律神経即ち交感神経と迷走神経によって行われています。また内分泌系によってホルモンが分泌されて血圧は調節されます。

血圧は固定されたものではなく、一日のうちでも変動します。朝寝床の中で目覚める直前が最も低く、起床とともに上がってきます。そして運動や仕事に就くと更に上がります。体や神経を休めると血圧も下がってきます。夜間睡眠中は更に下降し続けます。また血圧は季節変動があり、夏は一般に低くなり、冬は最高、最低とも夏に比べて20~30くらい高くなります。

最高血圧が180以上最低血圧が110以上を重症高血圧、最高血圧が160~179、最低血圧が100~109を中等症高血圧と呼び、最高が140~159まで、最低が90~94までを軽症血圧と呼んでいます。最高130~139まで、最低が85~89が正常高値血圧です。至適血圧は最高が120以下、最低が80以下です。最近は電子血圧計も色々できてきて、性能も良くなっており、一般の人も血圧を測ることが多くなりましたが、一定の条件で正しく測ることが大切です。

自分で測った高血圧の数値は参考程度にして、少しくらいの変動にあまり一喜一憂しないで下さい。あくまでも、血圧は医師や看護婦がいつも一定の条件のもとで測った数値で、患者さんの健康状態を判断するものなのです。