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予防接種の前に、必ず体温計測を

 まずはじめに、現在どんな予防接種が行われいるか知っておきましょう。赤ちゃんが生まれて3か月経ったらツベルクリンをし、その必要性を確かめてBCGを受けます。BCGから1か月以上経ったらポリオワクチンを受けましょう。BCGとポリオはどちらが先でもかまいません。ポリオは4月と10月、BCGはそれ以外の月に行なっています。また、生後3か月経てば三種混合ワクチンも受けることが出来ます。従って、BCGやポリオの間に三種混合ワクチンも受けるようにしましょう。1歳を過ぎたら、はしか、風疹、水痘、おたふくかぜなどのワクチンを受けましょう。3歳になったら日本脳炎などがはじまります。

 これらのどの予防接種を受けるにしろ、必ず事前に体温を計って記録しましょう。そのうえで予診票をチェックして下さい。体温の記録は予防接種を予定する1日か2日前から記録し、さらに接種する直前の体温が平熱であることを確認して受けましょう。注射するまでに一度も計らないで、診察室で初めて計るというようなことのないようにしましょう。特に、赤ちゃんの体温は刻々と変ります。診察室で計ったら37.4度あったというようなときは医師の側でも注射をしてよいものかどうかの判断に迷います。

 体温を計る時間は1日うちの何時でもかまいませんし、何回計ってもかまいません。体温計には脇のしたに当てる形式のものと耳式のものがありますが、耳式の体温計は正確に計れない場合があり、やや低めに計られることもあります。赤ちゃんの体温を計って、35度台から36度台の前半であったら計り直してみて下さい。体温は年齢による違いもあると同時に、個人差もあります。健康なときに何回か計って、平熱がどの程度かを知っておくとよいでしょう。

 脇用の体温計を当てるときは、体温計の先端が脇の下の中央に当るようにして下さい。それには上肢、つまり腕を挙げて脇が出るようにし、その脇の窪みの中央に体温計の先端が当るようにして下さい。それには、体温計を真っ直ぐ上に向けていれるとよいでしょう。

 体温を計ってそれを記録し、予防接種を受ける際、医師にみせるとよいでしょう。