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予防接種を受けよう

 私たち人類は今迄に多くの伝染病に悩まされて来ました。そして、多くの命が奪われてきました。しかし、最近では伝染病に対する研究が進んで、予防するためのワクチンが開発されています。

 では、予防接種をする意義は何でしょうか。それは伝染病に対して免疫を持ち合わせていない者に接種して、感染の予防や発病の防止をし、もしも罹った場合でも症状を軽くし、さらには伝染病が広がらないようににすることを目的としています。従って、それぞれの伝染病の標準的な接種時期になったら出来る限り早く接種するように心掛けましょう。

 伝染病には罹り易い年齢があります。例えば、百日咳や麻疹は0から2歳くらい、風疹やおたふくかぜ(ムンプス)は3から4歳くらいに多くみられます。みずぼうそう(水痘)は早いと1歳以下でも罹りますが1歳から4歳くらいに多くみられます。

 では、ワクチンを接種する前にはどんなことに注意したらよいでしょうか。まず、「予防接種と子どもの健康」という厚生労働省から発行されている冊子をよく読んでください。また、母子健康手帳もよく読み、予診票もよく読んで記入して下さい。無論、体温を計って平熱であることも必ず確認して下さい。

 現在行われているワクチンにはいろいろなものがあります。それらにはだいたいの順序があります。その順序に沿ってしっかりと受けましょう。具体的には、生まれてから3か月たったらBCGかポリオワクチンを受けましょう。これは原則として健康福祉センターつまり保健所で受けます。これらを受けて1か月たったら三種混合ワクチンを受けましょう。これは回数が多いものですからスケジュールをよく考えて受けましょう。満1歳を過ぎたらすぐに麻疹ワクチン、つまりはしかワクチンを受け、次にみずぼうそうや風疹、おたふくかぜワクチンも受けておくとよいでしょう。満3歳になったら日本脳炎を受けましょう。この日本脳炎ワクチンも回数の多い予防接種ですからしっかりと計画をたてて受けましょう。