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インフルエンザワクチンを受けよう

 インフルエンザはよく知られている病気の一つです。主として冬に流行する大変やっかいな病気です。昔から大流行があり、多数の死者が出た時代もありました。現代でも毎年流行して、昔ほどではありませんが亡くなる方もいます。

 では、インフルエンザにかかるとどんな症状がでるのでしょうか。それは、まず第一に高い発熱や咽頭(のど)の痛み、それに頭痛です。更に、咳や鼻汁(はな)が出て、全身がだるくなっていわゆる全身倦怠感という状態が強くなります。また、全身の節々が痛くなり、嘔吐、下痢などの症状も伴うこともあります。

 このように、かなり強くて辛い色々な症状がでますが、特に大きな余病を起こさなければ1週間か10日で治ります。しかし、このインフルエンザはいろいろな余病を起こし易い病気です。例えば、気管支炎、肺炎や脳炎といった重大なことになる場合もあります。子どもの場合はひきつけを起こすこともあります。このように重大な余病をおこすと、ときには命を落としてしまうこともあります。インフルエンザが流行しているときに亡くなったヒトの原因をよく調べてみたらインフルエンザウイルスの感染によるものであったということも多いといわれています。

 このようにインフルエンザは怖い病気であるということを認識して、かからないよう心がけねばなりません。

 ではどうすればよいのでしょうか。インフルエンザに限らず、病気にならないようにするためには常日頃の生活の中で栄養や休養に注意しつつ、適度な運動などによって健康的な体づくりをすることが大切なのは言うまでもありません。しかし、インフルエンザという病気はどんなに丈夫だと思われている人でもかかるとても厄介な病気です。それでは、何か良い方法があるのでしょうか。

 それはワクチンを受けるのが最も適切な方法といえます。受ける方法は、1ないしは2回接種します。

 しかしながら、インフルエンザをはじめとする予防接種全体が義務接種ではなく、伝染病にかかりたくないならば自分から積極的に受けるということになりました。そのため、全般的に予防接種の接種率が低下している傾向にあります。

 インフルエンザワクチンに限らず、ワクチンを受けることの効果ははっきりしています。流行してからでは間に合いません。