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指しゃぶりは病気か
指しゃぶりは習慣的にからだの一部をいじる行為のひとつです。一般に、手の親指をしゃぶることが多くみられますが、指のほかにタオル、毛布、おもちゃなどをしゃぶったり、吸ったりする行為も広い意味での指しゃぶりと同じ種類の行動と考えてよいでしょう。
最近の調べでは胎児のときからこのような行為がおこなわれていることがわかりましたが、普通いわれている指しゃぶりは生まれてから数ヶ月ごろからみられます。指しゃぶりは乳幼児期の特有な現象で、程度の差はありますが、多くの子どもの乳幼児期の発達過程にみられる一時的な現象とみてよいでしょう。一般に、満5歳頃にはみられなくなります。
でも、子どもが実際に指しゃぶりをするようになったらどうしたらよいでしょう。まず、乳児期から幼児期にかけての指しゃぶりはあまり気にしないで、様子をみてよいでしょう。では、比較的大きくなった幼児ではどうでしょうか。まず、指しゃぶりがその子にとってどのような意味があり、どのようなときに指しゃぶりをするのかなど、その子の生活の背景で何か問題があるかなどを考えてみましょう。同時に、母親の子どもに対する対応も考えてみましょう。何か気付く点があったら改善してみましょう。様子をみながら徐々に改善すれば年齢とともに治ってゆきます。したがって、子どもの指しゃぶりはあまり病的なものと考えない方がよいでしょう。
でもかなり大きくなっても止めないときはどうしたらよいでしょうか。もしも、学童期になっても指しゃぶりがとれないようなときは子どもとよく話をし、指しゃぶりをやめることができるという自己暗示を与えることもよいでしょう。また、カレンダーなどに指しゃぶりをしない日に自分でしるしを付けさせて、その結果を誉めるのもよいでしょう。
過度の指しゃぶりは歯並びにも影響するときもあります。なかなか改善しない場合は専門医師に相談しましょう。