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水イボ…それはとるべきか?

 まず、水イボとは何かというお話から致します。水イボは医学用語でいうと伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)といいます。このようにいうと何だか恐ろしそうにきこえますが、実際にはそれほど怖い病気ではありません。

 水イボは子どもに出来易いものです。中でも3歳から10歳くらいの子どもが多いようです。直径が2?4ミリ程度のもので、その名の通りイボ状の形をしています。殆ど普通の皮膚の色に近い色ですが、水包になっている場合もあります。こんなところから水イボという名前がついたと思われます。また、伝染性という名前は原因であるウイルスによって伝染することによります。

 できる場所は脇の下や脇腹にかけてが多くみられます。からだの中央部にはすくないようです。また、手足にもあまり見られません。

 本来は暖かい季節によくみられましたが、温水プールなどのスイミングプールが普及したためか、1年中にみられるようになりました。

 水イボになっても特別な症状はありませんが、多少の痒みがある場合があります。そんなとき、引っ掻いたりすると中から乳白色の液が出てきて、皮膚の他の場所に移って伝染する可能性があります。また、こんなときに強い接触があれば兄弟間や子ども同士に感染する場合があるかもしれません。

 では、水イボは、できたら取って除去する治療をすべきでしょうか。昔からいろいろな意見がありますが、結論から言えば著しく数多くある以外は治療の必要はないといってよいでしょう。つまり、水イボはたとえそれがあったとしても、からだ全体に悪い影響を与えることはないし、年齢がすすむにつれて自然になくなります。従って、医院を何回も受診して、痛い思いをして取り去る治療をしたり、薬を服用ようする必要はないと思います。