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虫にさされたら

 一般に虫刺されといってもいろいろな虫がいます。私達が日常経験する虫刺されにはどんなものがあるでしょうか。

 まず一番よく経験するのは蚊だと思います。また、毛虫にも刺されることもあります。その他、蜂、毒蛾やダニなどに刺されることもありますが、これは日常いわれているほど多くはないでしょう。ただし山歩きなどをしているときにはアブやハチなどに刺されることはあります。ノミやシラミの類は現在、ほとんどみられなくなりました。したがって、ダニやノミ、シラミなどはあまり問題ではありません。

 ただし、蜂や毛虫に刺されたときは針が残っていることがありますので、このようなときは毛抜きで抜き取ったほうが後々の治りが良いでしょう。

 蚊に刺されることは誰でも経験することですからその内容はよく知られています。つまり、刺されると赤く腫れて強い痒みがあります。多くの場合1日か2日かで自然に治るのですが、時には痒さに耐えられなくて掻いてしまいます。すると皮膚に傷がつき、ばい菌が感染しておできになることがあります。

 特に、乳幼児では伝染性膿痂疹、つまりトビヒの原因にもなります。それが爪で引っ掻くことにより、次から次ぎへと伝染しますので大変です。

 では、一般的な手当てはどのようにしたらよいでしょうか。蚊などの虫に刺されたらできるだけ引っ掻かないで、なるべく早く、痒みの原因であるヒスタミンを抑え、痒みを和らげるために抗ヒスタミン軟膏を塗ってください。痒みが和らげば掻く回数も減り、結果として治るのが早くなります。蜂や蛾に刺されたときはアンモニア水を塗るとよいでしょう。

 ついでに抗生物質の入った軟膏も塗っておくと化膿するのを防ぐこともできるでしょう。いずれにしても刺された虫によって治療の方法も違いますので虫刺されがひどくなったら医師に相談して下さい。