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鼻血の応急処置

 鼻血は、鼻の粘膜のどこからでも起こります。中でも、鼻を左右に分ける仕切りとなっている鼻中隔では、鼻の入り口から1cmくらいの所では網目状に血管が集中しているため小児ではほとんどがこの場所からの出血が多いようです。度々繰り返すと重大な病気ではないかと心配になるでしょうが、ほとんどが単純な出血の繰り返しですから心配はありません。むしろ成人の鼻血では、高血圧のために起きることがありますから、必ず血圧の測定が必要です。それでは鼻血が出たらどのように処置したらよいのでしょうか。
まず、出血のために重大な事態になることは滅多にありませんから、あわてずに冷静に対処してください。次に出血している方の小鼻を親指で力をいれて5分ほど圧迫してください。このとき寝かせると血液はのどのほうに回りますから、壁に寄り掛かるようにしてうつむかせて座らせてください。

 そして、血が止まったら、小指の太さくらいの綿を、鼻に差し込んでください。さらに5分ほど軽く圧迫しましょう。

 このような処置をしても止まらない場合には、他の場所からの出血であるか、止まりにくい重大な出血と考えられますから、速やかに専門医を受診してください。また何度も繰り返すようでしたら、血液や肝臓の病気かもしれませんから、その検診をうけてください。

 

(最終更新日:2010/3/26)