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気になる目のゴロゴロ

 「目がゴロゴロする」といって眼科を受診される患者さんは決して少なくありません。目にゴミが入っているような感じのことをこのように表現することが多いので、医学書などでは「異物感」という言葉で表わしています。

 文字通り、目の表面やまぶたの裏に異物、ゴミがあればゴロゴロしますが、それ以外でも同じような症状を自覚することがあります。

 俗に黒目といわれている角膜の表面にキズや炎症があるとき、白目の表面とまぶたの裏側をおおっている結膜の炎症やドライ・アイなどの涙の異常でもゴロゴロします。

 また、コンタクト・レンズを使用している場合にはレンズの変形、破損、汚れなどによりゴロゴロする時もあります。

 その他、目の疲れの一症状としてゴロゴロすると訴える方もいます。

 以上のように「異物感」という症状は様々な原因で起こります。本当にゴミが入っていれば、それを取り除くことで症状はなくなりますが、それ以外の場合は前に述べたような原因がないかどうか、ひとつひとつ調べていきます。そしてその原因によりそれぞれの治療を行うことになります。

 ゴミやキズが原因になっている場合には、それらがなくならない限りゴロゴロもなくなりませんが、炎症などではその程度によって一時的に症状が軽くなることもあります。

 いずれにしても症状が半日以上持続するか、常にそのような感じがなくても繰り返すようならば、眼科を受診した方がよいでしょう。

 また、市販の点眼薬の中には目の表面の麻酔効果のある成分が入っているものもあるので、一時的に症状がなくなることがあります。しかし、1,2回使用してもゴロゴロが繰り返すようなら、やはり眼科を受診しましょう。

 

(最終更新:2018.9.20/田辺由紀夫)