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乾燥による皮膚のトラブルの対策
この季節になると気温や湿度が下がり皮膚の水分含有量や皮脂量が減るため、皮膚が外からの刺激を受けやすくなりいろいろなトラブルが起こります。
乾燥による症状は単にかさついている状態から、亀裂ができたりかゆくてかいてしまい湿疹になってしまった状態まであります。老人の方に最も多いのですがアトピー体質のある乳児や子供さんにも見られます。老人の方は、電気毛布を使ったり厚着をすることが悪化の原因になります。またフリースや裏起毛の洋服や下着、セーターなどは全年齢を通じて良くありません。
女性のお肌が乾燥してお化粧ののりが悪くなるのもこの季節です。化粧水やクリームを一生懸命塗るとさらに悪くしてしまいます。また、女性の手荒れもお湯を使う頻度が多くなるために洗剤を薄めずに素手で使ったりするとてきめんに悪化します。
対策ですが、生活上の注意がとても大切です。衣類を綿の平織りにする、入浴はぬるめの温度で短時間ですます、ナイロンタオルなどで強くこすらず手でやさしく洗う、暖房を使う時は加湿器も使う、規則正しい生活とビタミンEを多く含む食事を心がける、などです。
その上で外用剤による治療をします。外用剤は主に保湿剤とステロイド剤を使います。かきむしって湿疹化していなければ保湿剤でスキンケアをします。ケラチナミンやウレパールなどの尿素軟膏やヒルドイドソフト、白色ワセリンなどが代表的なものです。湿疹化している時はステロイド剤を外用して症状を軽くしてから保湿剤を使うことが大切です。
また、かゆみの強い時は抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤などのかゆみ止めをきちんと飲むとよいでしょう。