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原因のわからない歯の痛み
歯に関連する痛みは頭の近くで起こるためにからだの他の部分の痛みに比べてより不快なものとなります。その痛みのほとんどは虫歯か歯周病が原因の痛みですが中には原因がはっきりしない痛みも数多くあります。
歯の痛みの代表的なものに冷たいもの、熱いものに“しみる”という症状があります。これらの症状は歯の中心部にある歯髄に含まれる神経が温度刺激に反応して出る症状です。虫歯で穴が空いていれば原因は明らかですが、噛み合わせが悪いために噛む力が特定の歯に集中して、負担になっていたり、逆にまったく噛む力が加わらず遊んだ状態の歯も温度刺激に過剰に反応するようになります。この症状の原因を特定するのはかなり難しいことで原因不明になりやすい状況です。
その他に、ごく稀なことですが体の側から血液の流れを通してばい菌が歯髄の中に入り込み歯髄に炎症を起こす可能性があります。加えて、外から見ただけでは見つけることの出来ない虫歯が隠れていることもありますのでレントゲン写真を使った検査も必要です。
既に虫歯の治療により歯髄が取られている場合も原因のはっきりしない痛みを発することがあります。歯科の治療はいつも成功するとは限りません。治療の不備が痛みの原因になっている場合は確認することが大変困難です。もうひとつ分りにくい歯痛の原因に歯の破折があります。繰り返し加わる噛み合わせの力により歯にヒビがはいるもので、歯の外見には何の変化も無いので歯を抜いてみないと確認できないところが原因不明となりやすい理由です。
これら以外に歯痛の原因として分りにくいものに顎の中にあって顔を見せていない親知らず歯の存在や、悪性、良性それぞれの腫瘍やのう胞等もあります。精神的な病気、例えば鬱病や神経症などが原因となって出現する痛みや、顎や全身の別の場所の痛みが歯の痛みの原因となる関連痛と呼ばれるものまで原因不明の歯の痛みは多岐にわたることがわかっています。
(最終更新日:2010/02/12)