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歯のホワイトニング

 自然な白さを持った健康的な歯は美しい笑顔の源です。しかし、いろいろな原因で歯の変色があり、悩んでいる方も少なくありません。歯磨きの効果が不十分で黄ばんでいたり、茶シブや食べ物の色素、タバコのヤニ等が表面に付着している場合は、機械的に取り除くことが出来ますから問題の解決は比較的簡単です。これとは別に、顎の中で永久歯が造られている子供の頃に服用した薬剤や特定の化学物質が歯の質に影響して色が着いたり、歯の治療や加齢に伴って歯の色が変わってしまうことがあります。このような歯の変色に対して、歯を削るなど歯の質そのものに対するダメージを最小限にとどめて変色を改善するためには、ホワイトニング、すなわち歯の漂白という方法をとることになります。

 以前から、神経を取り除く治療がされている歯の変色に対しては、酸素の漂白力を応用した方法が日本でも一般的に行われています。歯の審美性に対する関心が高いアメリカで、神経の生きている生活歯に対する漂白方法が開発され普及しています。日本においても漂白のための薬剤、数種類が正式に認められ「審美歯科」や「歯のホワイトニング」という言葉と共に急激に普及しました。

 歯の漂白法には歯科医院において歯科医師が行う、オフィスブリーチングと呼ばれる方法と、患者さんが自宅で薬剤を使用するホームブリーチングという方法があります。オフィスブリーチングでは高い濃度の薬品と、場合によっては光の作用を併用し、比較的短い時間と少ない回数で漂白効果が得られます。ホームブリーチングでは、個人専用のシリコーン製マウスピースと取扱いのやさしい薬剤を用い、就寝時のみの数日間で漂白を行います。効果には個人差があったり、いったん白くなった歯が後戻りすることもあり、変色の程度や原因によっては適応できないこともあります。歯は白ければ白いほど美しいわけではありませんが、歯の色に悩みのある方には選択の幅が広がりました。費用に関しては健康保険の適応はされませんので、担当する歯科医によくご相談下さい。 

 

(最終更新日:2010/3/26)