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審美歯科

 最近は、男性まで服装に気をつかうばかりでなく、化粧さえもするうようになり、おしゃれが広まっています。顔のおしゃれでは、顔立ちや化粧に加えて美しい口もとや笑顔が大切なものといえるでしょう。

 日本の女性には口もとを手で隠して笑う方が多く、それが奥ゆかしいと考えられているようですが、男性も含め、自信をもって口もとや歯を見せる笑顔も魅力的です。

 そして、口もとの美しさを決めるのは、顔や口唇(くちびる)の色や形と自然に調和した歯の色や形、それに歯ならびです。

 近年になるまで、歯科医療は虫歯や歯槽膿漏などの病気を治して、歯の働きをとりもどすことを主な目的としてきました。これからは、もう一歩進んで、自然でより美しい歯や歯並びが求められるようになりました。

 これは、美容整形の一部分とも考えられますが、現在では美容整形自体が悪いこととは考えられなくなりました。

 審美性、すなわち、見た目の美しさを求めることが、より健康な歯や歯並びに近づくことと重なれば、社会的にも十分に認められることになると思われます。

 歯並びや噛み合わせがひどく悪かったり、乳児期の病気や薬の服用で形や色が悪くなってしまった歯を持つ人の場合、自然で美しい歯と笑顔を取り戻すことで、自信までも取り戻せることができる方も多いのです。

 方法としては、全体的または部分的な歯列矯正やセラミックスを利用した冠(かん)などが多く利用されます。これからは、歯に接着する力のあるセメントを応用した、セラミックとプラスチックの複合材料の使用も増えるでしょう。

 これらの方法を組み合わせて利用し、歯の色や形、透明感などを他の自分の歯に似せたり、自然感を表現することができます。また、変色した歯の漂白方法もいろいろと普及してきました。

 病気の歯の治療のみでなく、口もとや笑顔を自然で美しく魅力的にすることが心身共に積極的な健康を得る方法と考える時代になりました。