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ミネラルウォーター

 人々の健康志向に加えて、環境汚染に由来する井戸水や水道水などの飲料水の質に対する不安、また味や臭気に対する不満から、水道に浄化装置を取り付けたりパックされた水を買う人が増えています。元来、島国で降水量の豊富な日本では上質な水はいつでも、どこでも手に入るものと考えられてきましたが、欧米やアジア諸国では安全な飲み水は対価を支払い手に入れる物という認識があります。

 日本の農林水産省のガイドラインでミネラルウォーター類は次の4つの種類に分けられています。特定の水源から取水した地下水に、加熱や濾過などの殺菌や除菌がほどこされたものをナチュラルウォーター、これにミネラルが地下で自然に溶け込んだものをナチュラルミネラルウォーター、地下水が水源であっても、複数のミネラルを混ぜ合わせたり,人工的にミネラルを添加したものをミネラルウォーター、それ以外の地表水や水道水などを水源としたものを総称してボトルドウォーターと呼んで区別します。しかし一般的にはお金を出して買う水を総称してミネラルウォーターと呼ぶことが多いようです。購入時にはボトルに貼られいるラベルを読み、湧き水なのか井戸水や鉱泉水なのかを区別する原材料名や殺菌処理方法、含有ミネラル成分、賞味期限などに注目して選んでください。

 ミネラルウォーターを使い分ける上で大きな意味を持つものに硬水か軟水かの違いがあります。日本の名水に多い軟水は飲料や料理用として適しており、硬水はミネラル補給や妊産婦のカルシウム補給、便秘解消やダイエットに役立ちます。日本におけるミネラルウォーターの消費量は年々、大きな伸びを示していますが、アメリカでは約5倍,イタリアでは約15倍も消費されています。日本では1880年に天然炭酸水が市販され、後にウィスキーの水割り用として人気となりました。現代では外国産のブランド・ミネラルウォーターの普及にともなって健康に配慮した清涼飲料として盛んに飲まれるようになりました。