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冷房病にならないために

  冷房病は、室内の冷房が原因で起こる夏の冷え症だと考えられています。例えば、足腰や身体が冷える、だるさとか疲労感、頭痛やノドの痛み、手足の神経痛、めまい、腹痛、女性では月経不順や生理痛等の症状が出現します。これは室内を冷やし過ぎたために起こるといわれています。

  現代の都会では、夏に冷房ぬきの生活は考えられなくなっています。それは、日本の夏が、単に気温が高いだけではなく、湿度が高く、蒸し暑いためです。しかし快適であるはずの冷房も、用い方によっては、身体<からだ>に大変悪い影響を与える事もあります。

  それでは冷房病にならないための工夫について、幾つかのポイントをお話します。まず第一は、強い風がじかに当たらないようにすることです。薄い衣服をはおるなどして、風から肌を守りましょう。風速が毎秒1m増す毎に、身体の皮膚の温度は1度さがると言われており、思いのほか冷えすぎてしまうのです。

  第二は、温度を下げ過ぎない事です。外の気温と、室内の温度差は、5℃以内が望ましいのです。つまり外気が30℃~35℃ならば25℃~28℃位が適当で、なるべくこまめに温度調節をしましょう。

  第三は、湿度を下げる工夫をして下さい。湿度が下がれば、少しくらい気温が高くても気持ち良いものです。最近のエアコンはドライ機能がついているので活用して下さい。

  第四は、足腰が冷え易いので、特に女性は、下半身の保温に努める事が大切です。膝かけや座蒲団を使用したり、ストッキングの上にソックス(靴下)を履くなどしましょう。

  第五は、暑いところと冷房の効いている所の頻繁な出入りは避けましょう。その他、長時間冷房した時は、冷たい空気が床の方によどんでいるので思い切って一旦窓を開け、外気を入れて空気を交換しましょう。

  また、時には外に出て身体を動かしたり軽い体操などで、血液の循環を促すのも良いでしょう。