活動ニュース
2018年10月28日、神奈川県保険医協会会議室で、ゼロの会・シンポジウムを開催しました。テーマは、「日本の社会保障の改善点を探る~貧困問題にクローズアップして~」。当日は138名が参加しました。
特別講演は著書『下流老人』などで知られる藤田孝典先生(NPO法人「ほっとプラス」代表知事・反貧困ネットワーク埼玉代表)が「自助努力で下流老人から脱却できるか!?~死ぬまで働き続ける社会の到来~」をテーマに講演。まず冒頭、「自助努力で下流老人からの脱却は、無理!」と断じました。「窓口負担があること自体、すでに医療も商品化されている」とし、“医療費の窓口負担ゼロ”に大賛同してくれました。高齢者の貧困率(19.2%)がOECD諸国で4番目に高い現状や、国民年金の支給額(平均約7万円)がそもそも生活保護基準(単身高齢者で12万円前後)より低く、高齢者が“死ぬまで働かなければならない”現状を解説しました。シンポジウムでは医療ソーシャルワーカーの疋田勝氏が「低所得者ほど受診抑制が多くみられ、死亡率は高所得者の3倍」という『健康格差』を指摘、今ある公的な制度を最大限に使っていくことが制度を改善させる方法と訴えたほか、藤田協会理事が、「学校健診後治療調査」の事例報告を行いました。
なお、当日の動画をアップしております。ぜひご視聴ください!